【インタビュー 其の1】学校法人大阪電気通信大学様 WinActor®導入事例紹介

【インタビュー 其の1】学校法人大阪電気通信大学様 WinActor®導入事例紹介


寝屋川キャンパスOECUイノベーションスクエア前にて
[左から 谷経営戦略室長、千松法人事務局長、植田さん(学務課)、植田さん(経理課)、伊森さん(経営戦略室)]

※インタビュアー:芝田 剛志(株式会社エデュース コンサルティング部)
学校専門のコンサルタントとして経営改善、業務改革のプロジェクト等に従事。全国の学校に対して RPA を利用した業務改善を行っている。対象業務のロボット作成支援を担当。

1.RPAの導入経緯

芝田:RPAの導入を検討した時期やきっかけについてお聞かせください。

千松:私は企業出身で「学校に企業のマネジメントを取り入れたい」という意向を受け、2016年に学校法人大阪電気通信大学へ入職しました。
入職してまず驚いたのは、企業と比べると紙が多く、昔ながらの仕事の仕方をしているという点でした。
初めに経営企画部に配属され、改革を進める中で、2017年に大学事務局長と共に、全事務部門へヒアリングを行い業務の棚卸をしました。
そして、やめる業務を決定、継続する業務の簡素化を進め、定型業務はRPAに、外部委託化できるものは移行を進める方針としました。
RPAに関しては、2018年に学内向け説明会、2019年にRPA導入に積極的であった教務系部署に操作研修会を実施し、まずは実績をつくらないと横展開できないと考え、2019年度中に一つシナリオを作成して稼働させました。

RPA の導入経緯について語る千松さん

芝田:2020年以降にRPAを複数部署展開されたと思いますが如何でしょうか。

千松:教務系部署の学務課から始まり、経理課、広報課、総務課と4部署で利用するまで広がりました。
特に、経理課で利用しているタイムスタンプのシナリオはRPAを導入して良かったと私自身も感じるくらい成果が得られました。

芝田:RPA導入をきっかけとして意識されていることはありますでしょうか。

千松:学校はこれまでのやり方を変える事に対する抵抗感が強い風土がありますが、それを変えていくにはやはり外を知る経験が重要だと考えています。その為、職員には積極的に学外の方との交流や学外での経験を積み、その経験を学内に還元していくことを伝えるようにしています。

2.RPA利用部署としてのご意見(経理課)

芝田:経理課で導入したシナリオの内容と効果について教えてください。

植田:メインで稼働しているのは、3つのシナリオです。
①謝金伝票の自動起票シナリオ
謝金の支払い実績をリスト化したExcelデータがあり、それを年末に一気に処理するシナリオです。
2、3日かけて入力していたのが1日かからなくなり、人がつきっきりにならなくて良いので手間がほぼゼロになりました。

②決算時の会計帳簿バックアップデータ自動保存シナリオ
本学では、決算時に会計帳簿のバックアップデータを保存しています。システムの全帳票を保存するため、多くの時間をかけていましたが、それを自動保存するシナリオです。帳票をファイル作成する際に、人がやるとファイル名や出力設定を誤って保存することや出力が漏れて保存されていなかったことがありましたが、RPAでやるとミスなく保存ができるようになりました。

③電子帳簿保存の対応シナリオ
本学では、ワークフローシステムを導入しています。そのワークフローシステムではファイルを添付する機能はあるのですが、一括ダウンロードができない仕様でした。その為、RPAで一つ一つダウンロードして、伝票番号ごとのフォルダにタイムスタンプを付けて保存するシナリオを作成しました。

芝田:経理課のシナリオは全て植田さんが作成されていますが、SE(システムエンジニア)のご経験があったのですか?

植田:はい、SEの経験があった事もあり、自身でシナリオ作成をしています。
NTTデータ社が運営しているユーザーフォーラムも活用しており、シナリオ作成には非常に役に立っています。

芝田:RPA(WinActor)を使ってみて何か不満な点はありますか?

植田:PC環境が変化(アップデート等)した際にはシナリオを修正する必要があるため、手間はかかります。
それでも、一度RPAを利用して便利さを知ってもらえれば、こんなにも自動でやってくれるんだとRPAの有用性を実感してもらえると思いますよ。

RPA を使ってみた感想を語る植田さん

【学校法人大阪電気通信大学 プロフィール】
学校法人大阪電気通信大学(寝屋川市/四條畷市/守口市)は、「人間力と技術力を兼ね備えた人材の育成」をミッションとした「実学教育」を追求しています。大学教育では、原点でもある情報教育をより一層進展させた新たな実学を掲げ、情報・通信系の情報工学科、通信工学科、情報学科の発展はもちろん、建築・機械・環境・医療・リハビリ・スポーツ・ゲームなど、工学をベースとしたあらゆる学問に先進の情報テクノロジーを取り入れた教育を展開しています。どの分野でも、卒業時には専門分野と情報分野の知識・スキルを兼ね備え、学生一人ひとりが超スマート社会で活躍し、豊かに生きていけることをめざします。

この記事のライター

株式会社エデュース 営業部

学校専門の営業として、全国の学校に対してRPAの導入提案を行っている。

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