【インタビュー】長岡技術科学大学様 WinActor®導入事例紹介

【インタビュー】長岡技術科学大学様 WinActor®導入事例紹介


大学正門前にて(左から 本澤さん、種岡さん、伊藤さん、久保さん、長井さん)

※インタビュアー:芝田 剛志(株式会社エデュース コンサルティング部)
学校に特化した専門のコンサルタントとして経営改善、業務改革のプロジェクト等に従事。全国の学校に対して RPAを利用した業務改善を行っている。全国の代理店を対象にしたWinActor®セールスにおいて2022年度末に教育部門最優秀賞(MVP)を受賞。

1.RPAの導入経緯

芝田: RPAを検討したきっかけと、導入までのプロセスについてお聞かせください。

久保:当時、私と長井さんは外部資金係に所属しており、事務局で定期的に閲覧できる回覧文書の中で「他大学の研究部署でRPAを導入した」という記事を見たことが最初のきっかけです。その時、本学の業務にもRPAが使えるかもしれないという話を長井さんとしたことが、検討の始まりだったと思います。

芝田:そのほか、RPAについてどのように情報収集をされましたか?

久保:エデュースさんの「学校事務RPAデータベース」に掲載されていた新潟大学さんのRPA導入事例のインタビュー記事を拝見しました。そこでも科研費業務でRPAを使用した事例がありましたので、本当に本学でも導入できるかもしれないと感じ、具体的な導入のイメージが湧いてきました。
※新潟大学様RPA導入事例インタビュー記事(https://rpalab.educe-ac.com/articles/31)
 

RPA導入検討の経緯について語る久保さん

本澤:その後、新潟大学さんへ連絡を取りまして、オンラインで相談にのっていただきました。それだけに限らず、本学まで来ていただきRPAが実際に動いている様子を実演いただきました。同じ新潟県にある国立大学として、長年交流がある関係だからこそ実現した機会だと思います。

長井:やはり実際に自動化された様子を見ることで、導入のイメージがより明確になりました。すぐに当時の情報担当の本澤さんへ相談したところ「ぜひ導入してみよう」という返事があり、スムーズに話が進みました。本澤さんが快く後押ししてくれたのは非常に大きかったです。

2.WinActor®を選んだ決め手

長井:新潟大学さんで導入しているWinActor®以外にも、UiPathなどの有名なRPAツールについても調査をしていました。
久保:それぞれの製品に良さがありました。しかし、本学においては新潟大学さんとの交流を経て「WinActor®を導入することでスタートダッシュができる」というイメージを持てたことが選定の後押しになったと考えています。

芝田:WinActor®を選定されましたが、製品の機能面以外において重視した点はありましたでしょうか。これから導入する他大学においても参考になるかと思います。

種岡:どの代理店から購入すべきか、という話題が出ました。民間企業とは異なる大学という組織風土や、大学特有の業務に精通していることを前提条件としました。また、シナリオ作成支援やアフターフォロー(エラー対応)も重要ですので、これらの観点からエデュースを代理店として選定しました。

WinActor®の選定について語る種岡さん

芝田:ありがとうございます。大学業界への理解と業務に精通していることは弊社の強みですので、そこを評価いただけたのは嬉しい限りです。

3.自動化した業務について

芝田:改めてRPA化した業務について教えてください。

久保:最初は科研費関連の業務からスタートしました。具体的には科研費システム(JSPS科研費電子申請)からPDFファイルをダウンロードする作業です。今まではPDFファイルを全て手作業でダウンロードし、別途、紙書類を先生から送ってもらっていましたが、RPAでの取得に切り替えたことで、繁忙期に煩雑な作業を実施しなくてよくなりました。PDFファイルの取得を電子化したことで、電子ファイルをメールで送信することに切り替えられ、それまで行っていた、紙書類の送付という手間もなくなり、実質的な改善に繋がりました。

芝田:これまでの業務を単純に自動化しただけではなく、ペーパーレス化を図るなど業務のやり方を大きく変えることができたのですね。とても良い取り組みだと思います。

久保:(異動当初など)あまり慣れていない業務を自分で調べながら、かつ申請期限に間に合わせなければならない状況において、既に業務が自動化されているというのは、本当に心強かったですね。

長井:普通に手作業で行っていれば、その時間は他の業務が一切出来なくなりますが、RPAを使えば、その間に他の業務ができます。例えば他の業務に時間がとられ、それが17時に終了したとして、それからPDFファイルのダウンロードが5時間かかる業務だとすれば、帰宅できるのは22時になっていたかもしれません。実際その日は17時に帰宅できました。言葉で表す以上の効果がありました。

業務自動化の効果について語る長井さん

芝田:単純作業をRPAに任せることで捻出された時間を、他の業務に割り当てられることは大きなメリットですね。これまで繁忙期は時間外(残業)で対応せざるを得なかった業務を定時で完了することで働き方が変わりますし、担当者の精神的負担も軽減されると思います。

4.導入したことで見られた意識の変化

芝田:その他部署での利用状況についてお聞かせください。他大学では財務系の業務(伝票入力など)での活用事例が多い傾向にありますが、貴学ではいかがでしょうか。

伊藤:財務系の業務の自動化に向けて着々とシナリオ作成を進めています。財務の業務は幅広いですが、毎日使用している財務会計システムを使った業務の自動化を目指しています。

芝田:財務会計システムを使った自動化を進めている理由はありますでしょうか。

伊藤:新潟大学さんをはじめ、他大学でも同じ財務会計システムを使った事例がありますので、自動化できるイメージが持ちやすかったからです。また、日常的に使っているシステムでの自動化を実施することで、他の職員の方にも興味を持っていただけると思いました。学内にRPAを普及させる上において、「自分の業務も自動化できる」という印象を持ってもらうことは、とても重要だと感じています。

財務系業務への導入について語る伊藤さん

芝田:自分が普段担当している業務や使用しているシステムが自動化できると、より実感が持てますよね。

種岡:あと、RPAを導入したことによって学内で業務改善の風土が醸成されてきているように感じます。実際にRPAチームに対して業務改善に関する依頼や要望が集まるようになってきています。また、RPAに限らず職員同士が業務改善について話し合っている場面も増えています。RPAをきっかけに業務改善の流れが作り出せたことは大きな成果と言えます。

5.積極的な人材育成と研修への取組み

芝田:RPA導入支援の一環として「初心者向け操作研修会」を担当していますが、貴学には毎年実施いただいております。他大学では初期導入時のみ研修会を開催するケースが多いので、貴学はとても積極的に取り組まれている印象があります。

本澤:そうですね。本学は人材教育に積極的に取り組んでいます。RPAの操作研修については定期的に希望者を募集しており、毎年夏頃に開催するよう計画しています。これまでに40名近くの職員が研修に参加するなど人気の研修となっています。また、昨年は難易度が高い「中級研修」も開催するなど、個々のレベルに応じた研修も用意しています。

久保:初心者向け操作研修会の内容がとても充実していると感じています。RPAの仕組みを理解してもらえるコンテンツになっていますので、初学者でも抵抗なく習得できますので、みなさん気軽に参加いただいています。

長井:操作研修会は基礎練習になりますので、研修前には業務上の導入イメージが浮かばなくても、「RPAはこうやって動くのか」と研修の中で具体的に学ぶことができ、多くのヒントを得ることができます。仮に研修後にシナリオを作成してみて、自動化は難しいと思っても、エデュースさんのサポートを通じて難しい工程を実現する手順を教えていただけるので、多くの気づきを得る事もできる素晴らしい研修内容だと思います。他大学の皆様にとっても有用な研修内容ではないでしょうか。

6.他大学との連携と広がる交流

芝田:貴学は他大学との連携にも積極的に取り組まれていますね。さきほどからお話しに出ていた新潟大学さんをはじめとして、他大学との交流についても話題になりました。

本澤:今年(2023年)3月に、NTTデータ様が主催した「国立5大学による座談会」に出席しました。本学の他に、新潟大学さん、岩手大学さん、弘前大学さん、帯広畜産大学さんが東京に集まり、現場担当者による情報交換と課題の共有をおこないました。本学からは久保が代表として参加しました。
※国立5大学による座談会(https://winactor.com/case/educational-initiatives/41474/

大学間連携について語る本澤さん

久保:RPAをきっかけに様々な大学と繋がる事ができました。この繋がりは大事にしていきたいです。また、今まで交流がなかった大学とオンラインや対面を通じて交流できたらと考えています。コロナ禍を経て改めて対面での交流の大切さに気付きました。

種岡:やはり実際にお会いしてコミュニケーションを図ることで、お互いの距離もぐっと近づきますし、一度でもお会いすることで親近感を持つことができると思います。コロナ禍になってからは、対面の機会も減ってしまいましたので、徐々に全国の大学が一斉に集まって交流する機会が作れたらと思います。

7.今後の展望

芝田:最後になりますが、RPAを含めた貴学のDX推進についてお聞かせください。

長井:DXの「はじめの一歩」は人それぞれ違いますので、その一歩を踏み出しやすい環境を整備して、チャレンジする機会を提供したいと考えています。

久保:「やればできる!」という体験を大事にしたいと思います。やってみると意外にできる事がありますし、やらなければずっとできない。まずは一歩を踏み出してもらうことが重要です。業務改善についても同じです。今後も一歩踏み出した職員が皆、「やればできる!」と思える場を提供していきたいです。

種岡:本学では、デジタルキャンパス推進室を設置し、デジタル化を推進する人材育成と大学業務のデジタル化を推進することとしています。このため、RPAに限定せず、GoogleやMicrosoftなどが提供しているツールの勉強会を開催しようと考えています。もちろんRPAの初心者研修会も人気ですので、定期的に開催する予定です。引き続き研修講師をお願いします。

芝田:ありがとうございます。本日は貴重なお話をありがとうございました。

国立大学法人長岡技術科学大学 プロフィール
長岡技術科学大学は、1976年に開学。実践的な技術の開発を主眼とした教育研究を行う、 大学院に重点を置いた工学系の大学として、新構想のもとに設置されました。新しい学問・技術を創り出すとともに独創的な能力のある人材を養成することを重要な使命としており、技学を先導する教育研究の世界拠点として、イノベーション創出を担う実践的・創造的能力と持続可能な社会の実現に貢献する志を備えた指導的 技術者を養成する、地域社会及びグローバル社会に不可欠な大学を目指します。

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