【インタビュー 其の2】学校法人大阪電気通信大学様 WinActor®導入事例紹介

【インタビュー 其の2】学校法人大阪電気通信大学様 WinActor®導入事例紹介


1.RPA利用部署としてのご意見(学務課)

芝田:学務課で導入したシナリオの内容と効果について教えてください。

植田:今稼働しているのは3つのシナリオです。
①施設予約自動化シナリオ
現在、グループウェアで施設予約をしており、寝屋川キャンパスだけで年間2万件程度の施設予約が入ります。予約データの承認処理を行う必要があるのですが、全件一括での承認機能がないため1件1件選択して手作業で承認しており、とても手間を要していました。この承認作業を自動化したことで、退勤前にRPAを稼働させると、翌朝には処理が終わっています。件数が多い時でも2日あれば処理が終わるようになりました。
年に4回程度の頻度で利用しているシナリオですが、とても助かっています。

②科目履修生の成績等帳票作成シナリオ
科目履修生はシステムで管理することができないので、職員が手作業で帳票を作成する必要があります。
年2回程度(前期・後期が始まる前)、1回あたり約100件のデータ処理が必要な業務なので、マクロで対応していたのですが、上手く動かないことが多かったため、RPAを活用しました。
単純作業と相性が良いRPAを活用することで、正確な作業が短時間にできるようになりました。

③成績表(PDFファイル)の振り分けシナリオ
寝屋川キャンパスでは、学生が約3,500人おり、成績表は元々紙で配布していたのですが、コロナ禍で紙での配布ができなくなり、PDFデータの配布となりました。
学生はポータルサイトで自身の成績表を閲覧できますが、教員は学生用ポータルサイトだと一人ひとりの成績を個別に確認しに行く必要があり、それだと手間がかかってしまうため、学務課職員が教員ごとに担当学生分を振り分けていました。この成績表振り分け作業は相当な時間がかかっていたため、業務自動化のシナリオを作成しました。

芝田:RPA(WinActor)を使ってみて何か不満な点はありますか?

植田:学務課分のシナリオは、エデュースのサポート担当の方に作成してもらったものが多く、わからない事があるとその方へすぐに質問、相談させていただいているので特に不満はありません(いつもいつもありがとうございます!)。
シナリオ利用に当たっては、少し余裕を持ったスケジュールで利用するようにしているのでトラブル(シナリオがエラーで止まってしまったりした場合)が起きた際でもサポート担当の方へ相談して対応することでほぼ問題なく利用できています。

RPAを活用することで、作業時間が短縮できており大変助かっているので、今後も利用範囲を広げていきたいです。

RPA を使ってみた感想を語る植田さん

2.今後のRPA活用、展望

芝田:業務改善推進部署としての今後の目標はありますか?

谷:RPAを使う事を目的とせず、なぜ教育業界でRPAを活用する事が重要なのかを考えてもらえるように仕向けています。2023年度は、経営戦略室主催で、若手のワークショップを開き、大学の課題について俯瞰して見られるよう、またそこから行動変容することによって自分たちの業務に落とし込み、自分事で考えてもらうようになりました。その成果として、若手職員主催でGoogle Apps Script 講習会を行うなど、各ツールを利用する敷居を下げる取り組みが実行されています。また同時に実施したトップセミナー(幹部職員向け)からも部署横断型の企画案が出てきています。
この様に人でしか解決できない課題を改善していけるような事にチャレンジしていく人材育成を心掛けており、その結果、非定型業務を自らやりたいという考え方が生まれ、増えてくるとおのずとその分、定型業務を減らしたいという考えに至ると考えています。

RPAはその定型業務を減らす一つの手段としての有効と考えています。

もっと攻めの部署になろうという意向で、2022年度までは経営企画室という部署名でしたが、2023度から経営戦略室と組織名を変えました。

経営戦略室としては、2023年度は改革の元年として、2024年度からは具体的なアウトプットを出していく事を目標としています。
アウトプットの中で、自ら、RPAの旗振り役を担う人材が出てくることに期待しています。

今後の展望を語る谷さん

芝田:学外に向けて何かメッセージはありますか?

伊森:理工系をベースとする大学として、新技術について進取果敢に取り組んでいきたいと考えています。業務改善・学校改革について積極的に他学様とも情報交換できればと思っています。
ぜひ、そのような思いをお持ちの方は、経営戦略室宛にご連絡頂き、共に成長発展できればと思います。

他学へのメッセージを語る伊森さん

【学校法人大阪電気通信大学 プロフィール】
学校法人大阪電気通信大学(寝屋川市/四條畷市/守口市)は、「人間力と技術力を兼ね備えた人材の育成」をミッションとした「実学教育」を追求しています。大学教育では、原点でもある情報教育をより一層進展させた新たな実学を掲げ、情報・通信系の情報工学科、通信工学科、情報学科の発展はもちろん、建築・機械・環境・医療・リハビリ・スポーツ・ゲームなど、工学をベースとしたあらゆる学問に先進の情報テクノロジーを取り入れた教育を展開しています。どの分野でも、卒業時には専門分野と情報分野の知識・スキルを兼ね備え、学生一人ひとりが超スマート社会で活躍し、豊かに生きていけることをめざします。

この記事のライター

株式会社エデュース 営業部

学校専門の営業として、全国の学校に対してRPAの導入提案を行っている。

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